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なぜ放射性セシウムはよく検出されるのでしょう? [放射性物質]

3月11日の大震災から3ヶ月以上が経過しましたが、まだ東京電力福島第一原子力発電所を巡る状況は楽観視できませんね。

・いわき沖のアイナメからセシウム検出(朝日新聞)
http://www.asahi.com/national/update/0609/TKY201106090695.html

・静岡市内の2工場の製茶から国の暫定基準を超える放射性セシウム検出(FNN)
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00201446.html


こうしたニュースを見ていて疑問に思ったことがあります。それは「なぜセシウムが検出されることが多いのかな?」ということです。当初は放射性ヨウ素が検出されていましたが、こちらは最近ではあまり話題に上がらなくなりました。
これは、恐らく放射性ヨウ素の半減期が8日間と短いため、日数が経つにつれて、どんどん量が減っていき、検出量が減ったからなのかな、と思うのですが、未だに放射性セシウムは検出されたという報道がよくされています。放射性セシウムは半減期が30年くらいと長いので、しばらくは検出されるだろうな、ということは分かるのですが、なぜ静岡や神奈川など、福島からかなり離れた地域でも検出されるのかな?とずっと疑問に思っていました。

そこで、セシウムについて調べてみたのですが、興味深いことが分かりました。セシウム、というのは原子番号が55番の金属なのですが、融点が28℃ととても低いんですね。原子炉建屋の中の温度は28℃より高いですので、常に液体、ということです。とすると、やっぱり固体よりは隙間などを通って、外へ流れ出しやすいように思います。

ただ、酸素ととても結びつきやすい(結びつくと爆発する)と書いてあったので、そんなに液体状態で流れ出していることもないのかも・・・。ちなみに爆発の仕方はすさまじいものがあります。こちらの動画でその様子を見ることができます(1分11秒くらいから)
http://www.youtube.com/watch?gl=JP&hl=ja&v=Ft4E1eCUItI


なぜ福島から100km以上離れた場所でも検出されるのか、政府や東京電力は説明をしてほしいですね。

(6月24日追記)
セシウムは、カリウムと似た性質がある、ということです。
カリウムは植物が生長するために必要な三元素「窒素、リン酸、カリウム」の一つですね。これは、様々な肥料にも配合されていることからも分かります。我が家で利用している液体肥料「ハイポネックス」にも入っていますし。

ですから、植物から検出される、というのはある意味当然のことなのですね、ということに今さらながら気づきました(^^;。

今、検出されている分は、確かに大気中に浮遊していたセシウムが付着したものかもしれませんが、今後が心配ですね。

(7月2日追記)
セシウムはカリウムに似た性質を持っている、ということは動物の体内では筋肉質の部分に多く残留します。人間の場合、筋肉がガンになる可能性は低いのですが、ベータ線による内部被爆があるのも事実ですから避ける必要があることには変わりありません。
なお、世界保健機関(WHO)の飲料水中の放射性核種のガイダンスレベルは平常時の値は10 Bq/Lとしています。WHOガイドラインは以下のPDFファイルを確認してみてください。
http://www.who.or.jp/index_files/FAQ_Drinking_tapwater_JP.pdf

また、気をつけたいのが、「動物の体内では筋肉質の部分に多く残留します」という部分です。魚では身の部分に溜まる事になります。体内への排出も考慮した生物学的半減期は100日前後とされていますが、特に定着性の魚(例えば、カレイやヒラメ)の場合、排出してもまた餌から取り込んでしまい、なかなか体内濃度が下がらないことが懸念されます。セシウムの半減期そのものは約30年ですから、しばらくは魚の放射線量(Bq/kg)については、注視する必要がありますね。
参考までに・・・
■茨城県による魚の放射線量調査結果やこちらで
>>http://www.pref.ibaraki.jp/nourin/gyosei/gyoseika.htm

■千葉県による魚の放射線量調査結果やこちらで
>>http://www.pref.chiba.lg.jp/suisan/h23touhoku/presslisuto.html
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